近年、『HSP』なる性質を持つ人びとがいることが広く認知されるようになりました。
ハイリー・センシティブ・パーソンの頭文字を取ってHSP。
感受性が強いため感情に振り回されやすく、思考レベルが深いため傷つきやすいという、なんとも生きづらい性質を持っています。
そして、まだまだ知名度は低いですが、『HSS型HSP』なる人が、HSPより更に少数存在していることも明らかになってきましたね。
私、ニナさんは典型的なHSS型HSPということに気がついたのもまだ数ヶ月前の話です。
それでね、いつぞやに流行っていた無料の性格診断テスト・エニアグラムってあるじゃないですか。
HSS型HSPの人がやったらどんな結果になるんだろうってふと思って気になったので、やっちゃいました!!
結論から言うと、確かに2つのタイプが最大値10ポイントで同率でした。
『芸術家』と『堅実家』です。
今回はそれについて詳しくレポート&自己分析したので良かったら読んでってね~
真反対の性質を併せ持つ『HSS型HSP』
まず最初に、まだまだ知名度が低い『HSS型HSP』について解説します。
HSS型HSPとは、対極にあるとされるHSSの性質とHSPの性質を同時に持っている人のことを指します。
〇HSPとは…
Highly Sensitive Person/ハイリー・センシティブ・パーソンの略で、『人一倍繊細な人』という意味です。
人口の15%~20%の人に当てはまり、男女差はあまり無いそうです。
1996年にエレイン・アーロン博士によって考案されており、人の性格というよりかは、生涯変わることのない生まれ持った気質とされています。
HSPの人には主に以下の4つの性質が認められます。
1.Depth of processing/処理の深さ
1を聞いて10を知る、人のお世辞や嘘をすぐに見抜く、短絡的な娯楽よりも哲学や学問に興味を示す、etc
2.Overstimulated/刺激を受けやすい
大きな音や人混みが辛い、自身でも処理出来ないほど多くの刺激を受けるため心身共に疲れやすい、人の些細な言葉に棘を感じやすい、etc
3.Emotional reactivity and high Empathy/高度な共感能力
人と自分の境界が曖昧、人が怒られているのを自分のことのように感じ体調を崩す、etc
4.Sensitivity to Subtle stimuli/些細な刺激への感受性
細かい変化や意図に気がつきやすい、時計の秒針の音や冷蔵庫の稼働音が気になる、服のタグが気になって落ち着かない、第六感がよく働く、etc
これら全てに当てはまる場合、HSPの気質が認められるそうです。
私は当てはまりすぎて首が縦にもげそうです。
これはHSPの人に良くあるそうなのですが、あまりにも自分の感覚が周囲と違うこと、感覚過敏のような反応が起きることなどから、自身が発達障害やアダルトチルドレン、統合失調症なのではないかと思いやすいとのこと。
私も、HSPだと知る18歳までは「私はきっと発達障害か愛着障害か統合失調症なんだろうなぁ…」と思っていました。
私は、明るい場所が苦手・言葉が聞き取れない(聴覚情報処理障害)・離人感・手で布を撫でると吐き気がする、などの傾向が強かったんですよね。調べたら上記の病名(?)ばっかり出てきたので怖くて怖くて。
当時はどの病院に行けば良いのか必死で探したり、親に真剣な面持ちで話し合いを持ちかけたりしたものです。
2021年9月6日追記
上記の「明るい場所が苦手」「言葉が聞き取りづらい」「離人感」など、この記事を書いていた当時は結構酷かったのですが、22歳になった現在は結構改善されています!
おそらく、現在フリーライターとして在宅勤務をしており、対人的なストレスがかなり軽減されたので、自然とおおらかになったのではないかと。
〇HSSとは…
High Sensation Seeking/ハイ・センセーション・シーキングは『刺激を求めること』を指す言葉で、心理学者のマービン・ズッカーマン氏が提唱しました。
HSSタイプの人は変化に富み、新しいことが大好きな一方移り気で飽きやすく、衝動的な行動で人を驚かせる、といった特徴を持っています。
好奇心が人一倍強く、休む暇もなく駆け抜けていくHSSタイプは周囲に『アクティブな人だなあ』と一目置かれているような場合もあるそうです。
時に、落ちそうな吊り橋の上をスポーツカーで突っ走るような危険な行動をとってしまうこともあり、それくらい強い好奇心と共に生きています。
HSS型HSP
一見正反対の性質のように見えるHSSとHSPですが、これらの性質を同時に持っている人もいます。
私もその1人。
アクセルとブレーキを同時に踏んでいる
と度々形容されています。
強い刺激を求めている一方で繊細なので、その刺激にどっと疲れて動けなくなってしまうんです。めちゃくちゃめんどくさい人なんですよねぇ…
旅行とか、凄く好きだしどんどん突き進むし、めっちゃ笑うし、外にいる以上アクティブなんですが、宿泊先に戻ったとたん糸が切れたように動けなくなります。
毎日毎日、体力も精神も限界突破するまで(無意識に)頑張ってしまいます。
遊ぶ→限界突破→倒れ込む
を生まれてこの方何度も数え切れないほど経験しているにも関わらず一向に学習しないので、これからも一生直らないんだと思います。
そんな感じで、
『人好き』で『人見知り』
『破天荒』で『物静か』
『一方通行』と『通行止め』
極端に言えば、
『超アクティブ!なんでも挑戦したい!全部好き!にんげん好き!遊ぶの楽しい!!』
と
『あーーー私は1人がいいの~~物言わぬ布団だけが友達よ~~暗いお部屋で読み慣れた本を読みながら隠居するのが落ち着くぜ~~』
を1日に1回ペースで繰り返す。
そんな感じのHSS型HSPです。
当たると噂の無料性格診断『エニアグラム』
エニアグラムとは、人間を9つのタイプに分類分けして、タイプ毎の長所や短所を知り、より素敵な人間になるための性格診断です。
難しい話のように聞こえますが、普通の性格診断だと思って楽しんでやる感じで良いと思います。
ちまたでは当たると評判で、Twitter上でもフォロワー誰か1人やり始めると周囲も便乗し始める名物と化しています(私の周りはね)
エニアグラム診断の結果はなんと『芸術家で堅実家』
私の結果はこのような感じです。
まさかの芸術家と堅実家が最大値で出ています。
嘘だァと思って2回目もやってみましたが、結果は同じでした。あなや。
芸術家タイプの特徴
芸術家のタイプはずばり、『個性を求め、特別な存在であろうとする人』。
合ってる合ってる。世界で私だけの私になりたい。
〇芸術家タイプが絶対にしないこと
これまでの肯定的な体験だけを思い出して1ヶ月過ごすこと。
ゴールデンウイークに旅行すること。もっとも売れているファミリーカーを買うこと。
ルールや常識を率先して守る
この項目面白いな。
確かにゴールデンウィークはあんまりお出かけしないですね。
欲しい車は確かにファミリーカーではありません。どちらかというと、ルノーのトゥインゴやミニのクーパーなどに惹かれます。
感情の浮き沈みが激しいので楽しいことだけ考えて生きていくのも難しいです。
でもルールや常識を率先して破っていくようなことはあまりしないと思います。そういうものに不満を感じることは確かに多いですが、かといってそれらを無視できるほど強靱な心がありません!……と思ったのですが、自分の行動を振り返ってみると、結構ルールに従順だな、と思いました……笑
〇芸術家タイプの長所
創造的でユニーク
ロマンチスト
洞察力が鋭い
忍耐強く支える
感受性が強い
繊細で独創的
同情心に厚い
芸術家のセンスがある
知性や品性が高い
優雅で文学的
深いところで感情を味わう能力がある
美的センスがある
周囲の人達の感情に敏感
月並みでない発想
人生観が深い
他人の痛みを理解できる
…これどっちかというとHSPサイドでは?
芸術家って破天荒なイメージがあるので、HSS的な思考なのかななんて思っていたし、自分に限りそうだと思っていたので。
HSS型HSPだから2つ最大値だったのかな!?って結論で書こうと思ってたのになんかちょっと違ったぽい。
堅実家タイプの特徴
堅実家タイプは『安全を求め慎重に行動する人』です。
これは完全にHSP的な性質だと言えそうです。
〇堅実家タイプが絶対にしないこと
人の意見を聞かずに転職すること。衝動買い。鍵をかけずに外出すること。友人の物を壊しても罪悪感を持たずにいること
えっ!!?? 衝動買いめちゃくちゃしますけど!!??
あと最近人の意見を聞かずに転職しました。
でも戸締まりは何回も確認するし、人の物を壊したり汚してしまったりしたらもう罪悪感で1日謝り続けます。ここら辺は合ってる。
〇堅実家タイプの長所
温厚で愛情深い
誠実で堅実
洞察力に優れている
面倒見が良い
ユーモアがある
理論的で聡明
組織一丸が大好き
友人と信頼の絆が深い
安全性を求める責任感が強い
自分のグループに誠心誠意尽くす
ルールを守る
仕事が正確で信頼される
帰属意識が強い
家族や友人を大切にする
思いやりがある
嘘をつかない
組織一丸とか帰属意識は無いなって思いますが、大体合っていますね!
結構人の世話好きだったり、思いやりの気持ちを大切にしていたり、っていうのはあります。大体あってるあってる。
でも嘘は時折吐いてしまいますね。ちょっと自分を大きく見せたかったり(見栄っ張りなので)、「ああ、これ言ったら相手が傷つくんだろうな」と直感した場合は真実を隠してしまいますから。
結論:HSS型HSPは少し反映されている
正直、完全な刺激追求型の性格タイプ(統率者や達成家)と『堅実家』で出るかと予想していたので少し拍子抜けではありますが、皆さんおわかりいただけたでしょうか?
芸術家:ルール・常識を率先して守らない、に『当てはまらない』といい、
堅実家:帰属意識が高く、組織一丸を大切にするに対しても『当てはまらない』と言いました。
芸術家で最高値を出しながらもルールには従おうとしますし、堅実家で最高値を出したところで帰属意識はありません。
この相反する感じ、HSS型HSP特有の『アクセルとブレーキ同時踏み!』て感じしませんか?ちょっと強引かね。
各タイプの『問題点』も比較してみる
エニアグラム診断ではタイプ別の問題点もいくつか記述されています。
芸術家と堅実家、それぞれ引っかかった項目をピックアップしてみます。
〇芸術家タイプ
ユニークさや高い質を求めることからくる競争心や妬みで他人を客観視できなくなる。
他人を主観的に見てしまう時はシチュエーションを問わず確かにありますが、競争心や嫉妬心はあんまり無いと思います。
あまり競争が好きではないことと、のんびり楽しみながら仲間みんなで頑張りたいし、誰かが先にゴールしても自分のことのように喜んでしまいます。
他人からの批判を受け入れることや他人の正しいことを認めることが困難。
小さい頃は結構この傾向が強かったのですが、高校生ぐらいになってからは人の正しさを素直に受け入れるようになってきたと思います。自分が正しいと思っていても、意外と間違っている時もあるんですよね。早く完璧になりたい。
他人からの批判や意見を正しいと認められない時ってどんな時だろうって思ってよく考えてみたんですよ。分かったんですけど、大体相手も怒りっぽい時なんですよね。
落ち着いていて丁寧な人に指摘されても、「確かに…私が違ったや…」って認めちゃうので。
HSPの人間は繊細で人一倍敏感なだけであって、それが優しさと出るか攻撃性と出るかは本人次第だと思います。
私は怒られると怒れてきますし、目の前で泣かれると私も泣きます。
嬉しそうな笑顔で話しかけられると私もニコニコしちゃうし、
チベットスナギツネを見るとチベットスナギツネの顔になります。
話が逸れました。
次に堅実家タイプの問題点ヒウィゴッ
〇堅実家タイプの『問題点』
頼れる人を探して依存してしまう。
あんまり人に依存しません(多分)
依存する分には良いんですけど、依存されると息苦しいし、そういう苦しい感情を抱かなくて済む人としか長期的に関われないです。
人を基本的に信じるというより疑ってかかるほうが多い。
人の言葉の裏にすぐ気がつく、暗黙の意図に気がついてしまう、という傾向は確かにあります。HSP的なお一人様モードに入っているときは少し懐疑的になっている自覚があります。
しかし普段は人を信用していますし、当てはまらないかなあと思います。
攻撃的な態度で相手に出られたら受け止めることができなくて逃避的になる。
変化に対応するのが苦手で既存のルールを遵守し、防衛的になる。
あんまり逃避的にはならないです。冷静に対処するか、こっちも逆ギレします。
形骸化したルールや、時代にそぐわない規則は変えるべきだと思います。
破るのは癪なので、そのルール意味あります?ってストレートに質問してしまいます。
こうやって見ると、『芸術家タイプ』に対して疑問を呈した部分はHSP的な思考が、『堅実家タイプ』に対して首をひねった部分はHSS的な思考があるとわかりました。
HSS型HSP特有の好奇心と理性のせめぎ合いで
HSS型HSPタイプには、その好奇心と理性のせめぎ合いの結果、『致命傷を負わないぎりぎりのラインを本能でかぎ分ける』という性質があります。
芸術家タイプだとしても一線越えられないラインを、
堅実家タイプにおいて妥協するべきでないラインを、
それぞれ無意識に察しているのではないかなと考えました。
面白いですね。
ちなみに、2番目に高い数値はそれぞれ『献身家』『統率者』『楽天家』で8ポイント獲得しました。ここら辺はHSSっぽいな~って思って笑いました。
皆もやってみてよねエニアグラム!
余談:エニアグラム診断で大事なところは短所らしい
エニアグラム診断って結構ズバズバと短所を教えてくれるのよね。
それが当たっているのだから心苦しい。
芸術家として
ありのままの自分を受け入れましょう。そしてもっと自分に自信と誇りをもちましょう。
堅実家として
自分の不安の根源をよく分析してみましょう。
不安は頑張っている裏返しです。『だから自分は頑張ってるんだよ!』て自分を褒めましょう。
他にも突きつけられた現実(問題点)としっかり向き合って、いろんな人に『ニナさんっていい人だよね』って思って貰えるように誠実に生きていきたいです。