クアリゾート湯舟沢を拠点にする岐阜県中津川グランピング旅行2日目。
今日は『破戒』や『夜明け前』などのヒット作で知られる小説家・島崎藤村ゆかりの地である馬籠宿(まごめじゅく)と妻籠宿(つまごじゅく)を中心に探索しました。
観光客もほとんどおらず、まるで昔の時代にタイムスリップしたような……いや、むしろ、自分だけが世界に取り残されてしまったかのようなノスタルジーを感じるよい土地でした。
【中津川旅行2日目】クアリゾート湯舟沢〜馬籠宿
朝起きたときのクアリゾート湯舟沢付近。
天気は雲が多い晴れ。少しさぶいぼが立つ冷え具合。半袖Tシャツの上にニットカーディガンとシャツジャケットを羽織って散策。
川はいいものです。流れを見ているだけで私のうちにある108の煩悩が流れ落ちそうです。
散策後は軽く朝食を食べ、いざ車に乗って馬籠宿へ!
馬籠宿の北入り口へ着く。
稲収穫の季節なこともあり、遠景は黄金と緑の絨毯……日本の原風景という感じ。
馬籠宿入口。
当初の予定では、馬籠宿から妻籠宿までハイキングする予定でした。……が、倒木か何かの影響で途中で行き止まりになっていました。
入口の看板を越えてすぐの写真。
すでに大正や明治の時代にタイムスリップしたようです。
水車が多いです。
う〜ん風情!
野菜の直売所。
旅行者である私からすると、馬籠宿は島崎藤村の時代から時が止まり、そのまま温存されている景色のように感じます。
しかしこうやって収穫したての野菜が売られているところを見ると、今もなお生活が営まれ、この場所で時代の歯車が、私や都会とともに回っているのだと実感します。
不思議。足がふわっと軽くなるような、現実が遠くなるような感覚がします。
おやき! ちょうど歩いて小腹が空いたのでここらでちょいと小休憩。
野沢菜おやきを購入。
朝のひんやりした気温から一転、太陽が上りジリジリと日差しが照りつけます。水分補給はしっかりと。
島崎藤村先生のお墓で手を合わせ、馬籠宿に復帰。
外を自由に闊歩する飼い猫ちゃんたちに会いました。
『道はあっちじゃよ』と聞こえてきそうな貫禄。
島崎藤村記念館。藤村先生の直筆原稿や蔵書の保管、写真などが飾ってあります。
館内は撮影禁止。行ってからのお楽しみです。入場料500円ですが、文学好きの人であれば1時間以上楽しめるボリュームでした。
所持している明治に刊行された藤村先生の『若菜集』(の昭和再版版)を持ってきたので記念に!
藤村記念館のなかにも同じ若菜集が保存されていてニコニコしました。
ふと横を見ると壮大な山景色が広がっています。
この後、妻籠宿へ向かう道が行き止まり(封鎖)だったので、ハイキングの予定を変え、車で向かいます。
馬籠宿〜道の駅『賤母』〜妻籠宿
馬籠宿から妻籠宿へ行く途中の国道沿いに道の駅『賤母(しずも)』があります。
ここでは野菜が格安で購入できたり、
お蕎麦やうどん、ラーメンなどをいただけたり。
道の駅沿い(至妻籠宿・南木曽)側には、川まで降りられる階段があります。
小さいけど滝みたいなのも。
そして美しいエメラルドグリーンの水が目を引きます。
流れはそう急なわけでもなく、穏やかめ。
ずっと眺めていられる美しさです。
しかしまあ、時間もないので一旦引き上げ。妻籠宿に向けて車を走らせます。
着きました妻籠宿!
初めての長野県です。
初っ端から趣があります。
自分が書生さんになったと思いながら歩くと、本当にこの和でノスタルジックな街並みこそが、自分の生まれた土地なのだと錯覚しそう。
空気が綺麗だからなのか、写真の空気感もいい気がします。
この記事は当日更新しているので、すべて無加工です。
暑くてしんどーいだったので、アイス屋さんに寄ります。
そういえばここ長野県。信州といえば林檎……ということで、林檎味のソフトクリームをいただきました。350円也。
まとめ
大好きな藤村先生ゆかりの地ということで、結構急な上り坂や長い運転の道のりにもかかわらず疲れを感じないほど元気な2日目でした。
そして自分もまた、ノスタルジーなこの景色に魅了され、なにか一作小説を書きたい気持ちになりました。
藤村先生だけでなく、画家の東山魁夷先生もゆかりのある木曽路。
自分もかつてないほどのインスピレーションを受けたことで、巨匠たちがこの地を選ぶ理由がわかるような気がします。
明日は中津川旅行最終日。ぜったい栗きんとんを買うぞー!